マンション、安全性進化――防災で工夫凝らす、防犯面でも新機能。
掲載日:2005/10/27 媒体:日経産業新聞,1面
防災で工夫凝らす
飲み水・電気確保
家具、絶対倒さず
マンション業界が防災や防犯に一段の工夫を凝らし始めている。耐震建築やオートロック、防犯カメラ完備は今や当たり前。さらに一歩進んだ技術のアイデアを盛り込むことを競い始めた。販売競争が激化する中で、消費者に選んでもらう決め手として期待している。
「災害時の飲み水の心配はいりません」。防災マンションとして新機軸を打ち出したのは積水ハウスなどが開発する「東京テラス」(東京・世田谷)。耐震構造の充実に加え、非常用の飲料水生成装置を完備する。大災害時に最も心配となる水の確保を売り物にした。
断水時には同装置で地下水をくみ上げ、特殊なろ過を施して安全な水を生成する。毎時六百リットル、一日に四千八百人分の飲料水を供給できる。
防犯面でも新機能
携帯使い解錠
周囲に高い塀
大京のライオンズタワー上野黒門町(東京・台東)は自家発電機や備蓄倉庫を設置する。地下の六平方メートルのスペースに担架、便袋、救急箱などを用意した ほか、停電の際に各住戸に電気を供給する。震災時の電気確保は安心感につながる。自家発電は「今後も大規模物件を中心に展開していきたい」としている。
「家具は絶対倒しません」。東京建物などが開発中の「ブリリアヒルズ宮前平」(川崎市)は家具転倒を防ぐよう壁を工夫した。家具転倒防止の金具をつけて も、揺れが強いと金具のネジが壁ごとはずれて家具が倒れることがある。同物件は壁の下地に厚さ〇・六ミリの鉄板を差し込み、転倒防止金具のネジを鉄板に固 定する徹底ぶりだ。
防犯面でも新機能が目白押しだ。穴吹工務店は電子マネーやクレジット決済機能を持つカードでエントランスの出入りができる 「サーパスサンポート高松ベイスクエア」(高松市)を建設する。子供が帰宅して玄関の読み取り機にカードをかざすと、帰宅を知らせるメールを家族の携帯電 話に送信するサービスも実施する予定。新日鉄都市開発の「リビオ奥沢 自由通り」では各住戸のドアをNTTドコモの携帯電話「おサイフケータイ」で解錠す る機能もお目見えしている。
「入り口でエレベーター内の映像が確認できる」「敷地内に非常時の避難場所を確保」「敷地の周りに高さ一・八メートルの塀を張り巡らせて不審者の侵入を妨害」などを売り物にした物件も出始めた。“最新・最大の安全”へ知恵比べが続く。
▼ マンションの防災機能 地震対策が中心で、設計面では「耐震」「制震」「免震」の三種類が普及している。耐震は建物自体を頑丈に造り、揺れても壊れないこ とに重点を置く。制振は建物内に設置した油圧ダンパーなどの装置が揺れを吸収する。免震は建物と土台の間にクッション材を入れて建物へ伝わる揺れを抑え る。マンションの高さや重量、地盤などによってどれが最良かは異なる。これらの構造を取り入れ、建築基準法で定めた以上の地震対策を講じているマンション は全体の三割程度とされる。
飲み水・電気確保
家具、絶対倒さず
マンション業界が防災や防犯に一段の工夫を凝らし始めている。耐震建築やオートロック、防犯カメラ完備は今や当たり前。さらに一歩進んだ技術のアイデアを盛り込むことを競い始めた。販売競争が激化する中で、消費者に選んでもらう決め手として期待している。
「災害時の飲み水の心配はいりません」。防災マンションとして新機軸を打ち出したのは積水ハウスなどが開発する「東京テラス」(東京・世田谷)。耐震構造の充実に加え、非常用の飲料水生成装置を完備する。大災害時に最も心配となる水の確保を売り物にした。
断水時には同装置で地下水をくみ上げ、特殊なろ過を施して安全な水を生成する。毎時六百リットル、一日に四千八百人分の飲料水を供給できる。
防犯面でも新機能
携帯使い解錠
周囲に高い塀
大京のライオンズタワー上野黒門町(東京・台東)は自家発電機や備蓄倉庫を設置する。地下の六平方メートルのスペースに担架、便袋、救急箱などを用意した ほか、停電の際に各住戸に電気を供給する。震災時の電気確保は安心感につながる。自家発電は「今後も大規模物件を中心に展開していきたい」としている。
「家具は絶対倒しません」。東京建物などが開発中の「ブリリアヒルズ宮前平」(川崎市)は家具転倒を防ぐよう壁を工夫した。家具転倒防止の金具をつけて も、揺れが強いと金具のネジが壁ごとはずれて家具が倒れることがある。同物件は壁の下地に厚さ〇・六ミリの鉄板を差し込み、転倒防止金具のネジを鉄板に固 定する徹底ぶりだ。
防犯面でも新機能が目白押しだ。穴吹工務店は電子マネーやクレジット決済機能を持つカードでエントランスの出入りができる 「サーパスサンポート高松ベイスクエア」(高松市)を建設する。子供が帰宅して玄関の読み取り機にカードをかざすと、帰宅を知らせるメールを家族の携帯電 話に送信するサービスも実施する予定。新日鉄都市開発の「リビオ奥沢 自由通り」では各住戸のドアをNTTドコモの携帯電話「おサイフケータイ」で解錠す る機能もお目見えしている。
「入り口でエレベーター内の映像が確認できる」「敷地内に非常時の避難場所を確保」「敷地の周りに高さ一・八メートルの塀を張り巡らせて不審者の侵入を妨害」などを売り物にした物件も出始めた。“最新・最大の安全”へ知恵比べが続く。
▼ マンションの防災機能 地震対策が中心で、設計面では「耐震」「制震」「免震」の三種類が普及している。耐震は建物自体を頑丈に造り、揺れても壊れないこ とに重点を置く。制振は建物内に設置した油圧ダンパーなどの装置が揺れを吸収する。免震は建物と土台の間にクッション材を入れて建物へ伝わる揺れを抑え る。マンションの高さや重量、地盤などによってどれが最良かは異なる。これらの構造を取り入れ、建築基準法で定めた以上の地震対策を講じているマンション は全体の三割程度とされる。
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